静岡県で始まる「eスポーツ普及戦略」 行政が描くプランとは? 「2026年度を新興元年に」

2026/03/11 09:30 

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 静岡県は2026年度、eスポーツの普及振興に本腰を入れる。国際オリンピック委員会(IOC)がeスポーツ専門の国際大会の開催を決めるなど、ゲームではなくスポーツとしての普及が急速に進む中、県がイベントの開催や関連産業の創出を支援し、競技人口の裾野拡大や地域経済の活性化につなげる。関係者は「26年度を普及振興元年と位置付け、取り組みを強化したい」と意気込む。
 2月中旬、藤枝市の施設で約10人の中学生が真剣な表情でモニターと向き合っていた。焼津市の地域部活動の一環でeスポーツに取り組む生徒たちだ。週1回施設に集まり、仲間とともに5対5で行う陣取りゲームのスキルアップに取り組んでいる。
 参加者の男子生徒の1人は「仲間とコミュニケーションを取りながらプレーできるのが楽しい」とeスポーツの魅力を語る。ただ、練習の成果を発揮する中学生向けの大会はなく、「県大会みたいなものがあるといい」とも漏らした。
 日本eスポーツ連合のまとめでは、国内のeスポーツの試合観戦や動画を視聴するファンの数は19年の480万人から25年には1千万人へと増加しているとされ、市場規模は200億円に迫ると試算している。いずれも今後も拡大していく見込みという。
 一方、eスポーツは遊びとのイメージがあり、依存症や健康への影響を懸念する声も根強い。中高生を指導する県eスポーツ連合の滝井愛龍さん(42)は娯楽としてのゲームと計画的、継続的にトレーニングをして勝利を目指すeスポーツは明確に違うとし、「行政が普及促進をバックアップしてくれることは大歓迎だ」との認識を示す。
 県は26年度、モータースポーツや自転車をバーチャル空間で楽しむイベントや大会の運営を支援し、体験や練習の成果を発揮する機会を提供するほか、eスポーツを核とした産業の創出に向けた企業のマッチングにも取り組む。当初予算案には関連費1700万円を盛り込んだ。
 県スポーツ政策課の担当者は、eスポーツは年齢や性別、場所を問わずに誰もが楽しめると強調し、「行政が関わることでネガティブなイメージを払拭し、裾野を広げたい」と話した。

◆eスポーツで健康改善に効果があるとの研究結果も。続きは関連記事「eスポーツで「幸せホルモン」で幸福度向上?」で。
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