美智子さまが詠まれたホタル観賞の思い出 細江で御歌碑の除幕式 「われら若く子らの幼く 浜名…

2025/05/12 10:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 上皇后美智子さまが皇室ゆかりの浜松市浜名区細江町でホタル狩りをした思い出を詠まれた歌を刻んだ「御歌碑(みうたひ)」の除幕式が11日、同町の細江公園で開かれた。地域住民の皇室への思いを継承しようと、地元の細江地区自治会連合会など5団体が石碑を建立した。
 天皇陛下(当時の浩宮さま)が1967年に同町を訪問されたことを機に、上皇さま(当時の皇太子さま)ご一家は、68年から83年までの間に9回にわたり同町の五味半島(通称・プリンス岬)で静養され、遊泳やホタル狩り、地元児童との交流などを楽しまれた。碑には、美智子さまが90年に詠まれた「われら若く子らの幼く 浜名湖の 水辺に蛍追ひし思ほゆ」を刻み、書道家大谷青嵐さん(浜松市中央区)が揮毫(きごう)した。
 碑は高さ1・5メートル、幅1・2メートル。上皇さまが皇太子時代に詠まれ、旧細江町が82年に建立した「車窓よりはるけく望む奥浜名湖 東名の橋清(さや)かに浮かぶ」の御製碑(ぎょせいひ)の隣に寄り添うように建てられた。事業費は約400万円。地域住民や地元事業者から寄付を募った。
 式典には地元関係者や行政関係者ら約80人が出席し、碑の完成を祝った。細江中の体育教師時代に、中学生だった天皇陛下(当時の浩宮さま)の遊泳を引率した経験のある伊藤隆さん(83)=同市浜名区=が思い出を語り、「歌になったホタル狩りは、夜間にお忍びでご一家が出かけられた時のことで、地元の人は数人しか分からなかった」とエピソードを披露した。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報