静岡県民、幸福度「高い」17% 「教育環境」に不満目立つ 大学の少なさなど要因か

2025/05/13 09:30 

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 静岡経済研究所が内閣府調査を元に実施した県民の幸福度に関する分析によると、現時点と5年後の幸福度を「高い」と回答した割合は17・4%で全国14位だった。全国平均値(15・6%)をやや上回る一方、教育環境や地域・企業のコミュニケーションに不満を抱く県民が目立つ。高齢化や人口減少が進む中、介護の受け入れに対する懸念も強い。
 静岡県は「健康状態」「家計と資産」などの満足度が高く、防災先進県としての安心感も強い。全国平均を上回る「身の回りの安全」を分析すると、災害発生時の行政による情報発信、被災後の対応、自然災害等に対する予防など防災面の評価が高い。一方、新型コロナウイルス禍前との比較では5分野の満足度が低下している。
 低下幅が大きい「教育水準・教育環境」は大学の選択肢が少なく、地元志向が強い女子生徒らの進学率を押し下げている可能性を指摘する。同様に満足度が落ち込む「社会とのつながり」では友人との交流頻度、頼りになる職場の同僚・上司が不十分と感じる傾向が強いという。孤独や孤立感が高まり、自身や家族に対する介護の不安も募る。
 分析は内閣府が約1万人に実施した「満足度・生活の質に関する調査」を基に行った。県民の回答者は235人。
静岡新聞

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