「自主夜間教室」静岡市内で拡大 葵区・瀬名地区に来年開設へ 国籍、年齢、背景…利用者さまざ…

2024/11/28 08:38 

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 民間団体による学びの場「自主夜間教室」が静岡市内で広がっている。葵区東草深町と清水区港町に加え、来年には葵区瀬名地区にも開設予定。29日には、同地区のリンク西奈で多様な人の学びをテーマにしたイベントを行う。
 瀬名での新設を目指すのは、同地区で子育て中の保護者ら。葵区東草深町の教室に通い、趣旨に賛同した。同市は広く、より多くの人が通いやすくなるようにと瀬名地区で準備を進めている。イベントの機材リハーサルを行ったメンバーは「あらゆる人にとって居心地の良い場所をつくりたい」と笑顔を見せた。
 市内では2020年、元公立小学校長らが葵区東草深町のアイセル21を会場に「しずおか自主夜間教室」を立ち上げた。23年12月には、同教室を参考に有志が清水区の市民活動センターに教室を設置した。いずれも月2回開所している。
 現在2教室の利用登録をしているのは、小学生から70代までの計約50人。外国にルーツのある人、障害のある人、不登校の子どもなど、国籍も年齢も背景もさまざまだ。日本語や学校の教科書を学ぶほか、雑談やカードゲームを一緒に楽しむなど、和やかな時間も過ごす。元教員、会社員、学生などがボランティアとして関わっている。
 しずおか自主夜間教室を立ち上げた肥田進さん(69)は「1人暮らしの高齢者、ひきこもり、不登校など、つながりを求めている人は他地区にもいると思う」と指摘。「居場所づくりに関心のある人は気軽に声をかけて」と呼びかける。
 ■映画上映会とワークショップ開催 あすNPOなど
 しずおか自主夜間教室を運営するNPO法人開発教育FUNCLUBなどは29日午後7〜9時、夜間中学を描いた映画「こんばんは2」上映会を開く。定員70人。参加無料。
 約40分のドキュメンタリー映画を上映。市内の自主夜間教室を紹介し、参加者が意見を述べ合うワークショップも行う。
 問い合わせ、申し込みは肥田さん<電090(2577)7328>へ。
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