再審見直し法案が参院審議入り 日野町事件巡り修正圧力強まるか

2026/06/19 19:18 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 再審制度を見直す刑事訴訟法改正案は19日、参院本会議で審議入りした。衆院で可決された自民、日本維新の会、参政の3党が提出した政府原案の修正案が審議のベースとなる。この日「日野町事件」の再審で検察が有罪立証断念を公表し、無罪が確実になったことで、更なる修正を求める声が強まる可能性があるが、政府・与党がどこまで応じるかは不透明な情勢だ。

 事件では酒店経営の女性を殺害して金庫を奪ったとして無期懲役が確定した阪原弘さんが2011年に病死した後、再審請求審で無罪方向の証拠が検察から開示された。18年に大津地裁が再審開始決定を出した後、検察が不服申し立て(抗告)をしたことで再審開始の確定まで約8年を要した。

 本会議では、日野町がある滋賀県が地元の維新、嘉田由紀子氏が事件に言及。証拠開示や検察官抗告について高市早苗首相の認識を問うた。

 首相は、明確なルールがなかった再審請求審の証拠開示で裁判所が検察に証拠の提出を命じる制度を新設するほか、再審開始決定に対する検察の抗告を原則禁止とすることを挙げ、「誤判からの確実な救済と手続きの円滑化が実現する」と述べた。

 公明党の佐々木雅文氏の「再審の長期化を防ぐことにはならないのではないか」との質問に、首相は「審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることになる。抗告もより慎重かつ抑制的に行われる」と従来の答弁を繰り返した。

 立憲民主党などは政府修正案では証拠開示の範囲が現在より狭まる恐れがあり、審理の長期化回避のため検察官抗告の全面禁止を参院でも求めていく方針。だが、自民、維新、参政の3党で参院は過半数に達し、政府修正案が可決される公算が大きくなっている。【巽賢司、岩本桜】

毎日新聞

政治

政治一覧>

注目の情報