「平塚の象徴」「品格ある政治」 地元・神奈川で河野洋平氏を悼む声
元衆院議長の河野洋平さんが8日に死去した。地元・神奈川県内の関係者からは驚きや惜別の声が次々と聞かれた。
福田康夫内閣で文科相を務めた鈴木恒夫さんは、同じ神奈川県が地元で、河野氏に誘われて政界入りした盟友だった。新自由クラブ、自民党と行動を共にした。河野氏は約1カ月前、「用事で近くに来た」と電話をくれ、体調について「悪いところは一つもないんだ」と語っていたという。「元気な様子だった。亡くなったと聞いて驚いた」と話す。「品格のある政治を目指し、見事に果たした。歴史に残る人。兄弟のように思っていたし、今も尊敬している」とその死を悼んだ。
元平塚市議会議員の奥山晴治さん(83)は、河野さんが30代前半だったころの衆院選の演説を今も忘れていない。平塚市の商店街で「国会議員にふさわしいと皆さんが考える人を選んで投票してください」と話していたという。「『私をよろしく』ではなかった。大きな人だと感じ、尊敬した」。20代で会社勤めをしていた奥山さんは、そんな河野さんの姿を見て政治の世界を志し、市議会議員になった。「私も選挙の際に河野さんの演説をまねしたものだった」と振り返った。
県南部の地盤は外相を務めた長男・太郎氏が引き継いでいるが、平塚商工会議所の常盤卓嗣会頭は「洋平さんは河野家の『代表選手』だ」と話し、その存在感をたたえる。自民党では外交・安全保障で「ハト派」として知られたが、産業政策にも注力し、工場が集積する平塚市では支持が厚かったという。「平塚にとっての象徴的な存在。地元にも尽くしてもらった」と振り返った。
黒岩祐治知事は、テレビキャスター時代に番組に何度も出演してもらったとして「高い見識に触れる機会をいただいた。温かいお人柄と強い使命感を思い起こすたびに、深い寂しさを覚える」などとコメント。小田原市の加藤憲一市長は「護憲派で平和を大事にする方で、今のご時世では貴重な重鎮として『重石(おもし)』になっていたので残念だ」と話した。
秦野市の高橋昌和市長は「つい最近も中国に行かれると聞いていただけに残念。この難しい時期に、さまざまなご示唆もいただきたかった」と語った。【田村佳子、澤圭一郎、本橋由紀】
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