高市首相、旧優生保護法の被害者に謝罪 「政府の責任は重大」

2026/01/21 22:01 

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 旧優生保護法(1948~96年)下の強制不妊手術を巡り、高市早苗首相は21日、首相官邸で国家賠償請求訴訟の原告らと面会し、謝罪した。「旧優生保護法を執行してきた政府の責任は極めて重大。本当に申し訳ございませんでした」と述べ、被害回復や優生思想に基づく偏見差別の根絶などに向けた施策の推進を求める要請書を受け取った。

 旧法を違憲として国に賠償を命じた2024年の最高裁判決を受け制定された、被害者や配偶者、遺族に補償金を支払う法律(補償法)は、17日に施行から1年を迎えた。旧法による手術の実施件数は、不妊手術が約2万5000件、人工妊娠中絶が約5万9000件とされるが、昨年1~11月の累計の補償金等認定件数は1560件にとどまっている。

 原告団らは面会後、こども家庭庁と合同記者会見を開いた。被害者の北三郎さん(82)=活動名=は「補償されていない人がいると聞いている。一日も早く全面解決をしてもらいたいと思っている」と訴えた。これに対し、こども家庭庁の中村英正成育局長は「請求件数が月を追うごとに減じており、なんとかしないといけない。我々として何ができるかを示しながら進めていく必要がある」と話した。

 原告団らは補償法施行1年に合わせた共同声明で、「被害者の尊厳と名誉を回復するためには、補償法に基づき謝罪と補償を届けることが不可欠」と訴え、被害者の高齢化を念頭に「時間的猶予はない。国は全ての被害者に謝罪と補償が届くまで、あらゆる方法で対応すべきだ」と強調している。

 補償法では、不妊手術の被害者に1500万円、配偶者に500万円の補償金、人工妊娠中絶被害者に200万円の一時金を支給する。24年10月に議員立法で成立した。【近森歌音】

毎日新聞

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