「野党」公明が本格始動 立憲、国民と相次ぎ会談 連携には含み

2025/10/16 18:22 

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 自民党との連立離脱を決定した公明党は16日、斉藤鉄夫代表ら党幹部が立憲民主党、国民民主党の幹部と相次いで会談し、「野党・公明」としての活動を本格始動した。立憲の安住淳幹事長は「穏健中道勢力として与野党で分かれていたが、考え方は非常に似ている。野党という立場になって、さまざまな面で連携を深めたい」と歓迎。野田佳彦代表は17日に公明の斉藤氏と会談し、首相指名選挙に向けた協力を要請する。

 公明は西田実仁幹事長が立憲の安住氏と、斉藤氏が国民民主の玉木雄一郎代表とそれぞれ会談した。立憲との会談で西田氏は「無分別な連携ではなく、中道改革路線でやれる皆さんと政治的な行動を共にしていきたい。立憲はそういう立場にあると認識している」と述べた。会談後、安住氏が明らかにした。立憲は公明と国民民主がまとめた企業・団体献金の規制強化案を盛り込んだ政治資金規正法改正案の成立に協力すると表明した。

 国民民主との党首会談では、科学技術予算倍増などの政策課題を幹部間で協議することで一致した。ガソリン税の暫定税率廃止など自公連立下で国民民主と交わした3党合意の実現に向けて、引き続き協力することも確認した。玉木氏は「比較的共通するところは多い。協議をしながら関係を深めていくことになると思う」と述べた。

 西田氏は一連の会談後、記者団に「野党の一員となった公明として、立憲や国民民主ともしっかり協議を進めて、中道改革を前に進められるように連携を図っていきたい」と意欲を示した。連立解消で、各党はこれまで多くの衆院小選挙区で自民候補を支援してきた公明の動向を注視する。斉藤氏は「党同士の推薦はしない」とする一方、「地域での応援は人物、政策本位だ。この原則は全ての党に当てはまる」と述べ、野党との連携に含みを持たせた。【野間口陽、池田直】

毎日新聞

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