「ムスリム給食」誤情報拡散 背景に「国の無策」 北九州市長が指摘

2025/09/25 18:00 

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 「北九州市がムスリム(イスラム教徒)対応の給食実施を決めた」との誤情報が交流サイト(SNS)で広まり、市への苦情電話やメールが多数寄せられている問題で、武内和久市長は25日に報道陣の取材に応じ、問題の背景に「市民の外国人への不安や戸惑いが拡大した。国の無策のしわ寄せだ」と指摘した。

 武内市長は市民感情を理解するとした上で、「自民党総裁選でも国民の不満や不安を正面から受け止めた議論が十分に深まっていない。いかに外国人と共生をしていくのか明確な国家像を示して国民の不安を払拭(ふっしょく)してほしい」と注文を付けた。

 市教委ではアレルギーや障害、宗教上などあらゆる理由で全ての給食を食べられない子どもが、一人でも多く友達と給食を楽しめる「みんなで食べられる給食」を目指している。武内市長は「市長として市民全てが共に生きる健やかな共生社会を作っていく道を大切にしたい。外国人を殊更に優遇するということではない」と述べた。【山下智恵】

毎日新聞

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