小泉農相の出欠にやきもき…育樹祭と総裁選投開票日なぜ重なる?

2025/09/10 15:27 

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 10月4日に投開票される石破茂首相(自民党総裁)の退陣表明に伴う臨時総裁選を巡り、同日から宮城県で開催される全国育樹祭の関係者が小泉進次郎農相が出席するのか、やきもきしている。例年、皇族とともに農相が出席しているが、小泉氏は総裁選出馬に意欲があるとされ、育樹祭を欠席する可能性も出てきた。

 育樹祭は毎年秋に都道府県などが主催し、森を育てる大切さを伝えている。今年は10月4、5日に宮城県白石市などで開催予定で、県は今月5日、秋篠宮ご夫妻の出席を発表していた。4日は上皇ご夫妻がお手植えされた樹木の手入れ行事や懇談会が計画されている。

 宮城県の担当者は取材に「育樹祭の日程は昨年12月に公表しているのに、わざわざ総裁選の投開票日をぶつけてきたのはなぜなのか」と疑問をぽつり。林野庁によると過去に副農相が代理出席した前例が数回あるというが、関係者は「緑化PRの重要行事であり、基本は大臣の出席。できれば投開票の日程をずらしてほしいが、出席者は現在調整中」と述べるにとどめた。

 小泉氏は現時点で育樹祭への対応を明らかにしておらず、9日に記者団から総裁選への対応を問われた際は「まず公務をしっかり務める。これを最優先にした上で判断する」と述べ、公務重視の考えを示した。

 育樹祭への農相出席について、石破首相も昨年10月に鹿児島県内で「大臣の欠かしてはならない公務」と説明したことがある。農水省関係者は「自民党内の都合で大臣が欠席となれば『皇室軽視』ととられかねず、育樹祭と総裁選の投開票が重ならないようにすると思っていた」と漏らし、自民党の対応に首をかしげる。【中津川甫】

毎日新聞

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