政府、コメの生産調整を見直し 関係閣僚会議で確認へ

2025/08/05 11:09 

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 政府はコメ政策をめぐり事実上の減反とされてきた生産量の抑制を見直し、増産に向けた姿勢を改めて明確にする。5日午後の関係閣僚会議で確認する方向。コメ増産は石破茂首相の長年の持論だ。小泉進次郎農相は5日午前の閣議後記者会見で「コメを今まで以上に作っていこうという方々の背中を押すような方向性をやらなければいけない」と強調。関係閣僚会議では首相から「今後の農政の方向性についてメッセージが出る」と説明した。

 小泉氏は、コメ価格高騰の要因となった国内のコメ需要の想定以上の上振れについて、訪日外国人客(インバウンド)の急増や、ふるさと納税でコメを返礼品として扱う量が伸びていることなどを理由として例示。流通の多様化や、新型コロナウイルス禍後の消費者の行動変容が影響しているとの見方も示した。

 また、小泉氏は閣議後会見で、随意契約で小売業者などに売り渡した政府備蓄米について、購入のキャンセルが約2万9000トンに上っていると明らかにした。政府は新米価格への影響を懸念して8月中に売り切ることを求めているが、備蓄米が業者の手元に届くまで時間がかかっているため、期限中に販売を終えることは困難と判断した業者が多かったとみられる。【中津川甫、渡辺暢】

毎日新聞

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