日米4回目の関税交渉 米が自動車分野の見直しに難色、着地点見えず

2025/05/31 09:32 

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 日米両政府は30日、米ワシントンでトランプ政権の高関税措置を巡る4回目の閣僚協議を開いた。赤沢亮正経済再生担当相は協議終了後、現地で記者会見し「日米が互いの立場を十分認識するとともに、合意に向けた議論が進展していることを確認した」と述べた。

 6月にカナダで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)での首脳間合意を目指し、再度、閣僚協議を開くことでも一致した。ただ、日本側が重視する25%の自動車分野の関税見直しなどに米国側は難色を示しているとみられ、着地点はなお見えない状況だ。

 協議は米財務省で約130分間にわたって行われ、米国側からベッセント財務長官とラトニック商務長官が出席した。

 終了後の会見で赤沢氏は、「相互関税」や自動車関税などトランプ政権が日本に課した関税措置を全て発動前の状態に戻さない限り、合意には応じないとの立場を改めて強調した。自動車分野の関税は「米国にとっても大変大きな関心分野であることは間違いないと理解している」と述べ、日米交渉で主要議題となっているとの認識を示した。

 一方、米財務省は「ベッセント氏は赤沢氏に対し、関税・非関税措置への対応、投資の拡大、経済安全保障などの課題への対処のための協力の重要性を強調した。日米間の強固な2国間関係を再確認した」との声明を発表した。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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