９月の任期満了に伴う茨城県知事選で、大井川和彦知事（６１）が３選を目指し立候補する意向を固めたことが２５日、分かった。月内にも記者会見を開いて表明するとみられる。

　関係者によると、大井川氏は既に一部の自民党県連幹部に出馬の意向を伝えたという。県議会６月定例会での表明が有力と見られていたが、５月中に表明する方向で調整している模様だ。

　大井川氏は水戸一高、東大法学部を経て旧通商産業省（現経産省）に入省。２００３年に退官後、動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴの取締役などを務めた。１７年知事選で自民、公明両党の推薦を受けて初当選し、現在２期目。３月２６日の定例記者会見で次期知事選への出馬の考えを問われた際には「今は目の前の課題にしっかりと取り組み、県政をさらに前進させるのが私の役目だと思っている」と述べ、明言しなかった。

　自民党県連の海野透会長は取材に、現時点で大井川氏から推薦依頼はなく、政策協定についても協議していないとした上で、依頼があった場合の対応について「推薦はするつもりでいる」と述べた。

　現時点で次期知事選への出馬を表明した人はおらず、１７年と２１年の知事選で候補者を擁立した政治団体が公募による選定を進めている。【鈴木敬子】