「特別対応」期待も裏切られ…トランプ関税24%、閣僚ら対応急ぐ

2025/04/04 20:38 

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 トランプ米政権が決めた日本に対する24%の「相互関税」などに対応するため、政府も動き出した。4日の閣議後の記者会見では担当閣僚らが国内産業への影響把握などを急ぐとともに、世界経済への影響などを注視していく考えを示した。

 3日までに25%の関税がかかり始めた鉄鋼・アルミニウムや自動車分野だけでなく、相互関税では幅広い品目が対象になる。経済産業省は3日に米国関税対策本部を発足させ、相談窓口の設置や資金繰り対策など国内企業の支援の強化を始めた。

 武藤容治経産相は「中堅、中小企業の事業強化のための支援を着実に実施することで、皆さんの不安にきめ細かく対応をしなければいけない。さらに、国内産業の状況も踏まえ、追加の対応も検討をしていく」とし、影響を把握して対策を加速させる考えを示した。

 相互関税などの影響で企業活動が停滞すれば、日本の実質国内総生産(GDP)の押し下げは避けられない。赤沢亮正経済再生担当相は「通商政策など米国の政策動向による影響などが景気を下押しするリスクに十分注意する必要がある」と指摘。まずは、2024年度補正予算や25年度予算に計上した施策を最大限に活用し「機動的な政策対応を行っていく」とした。

 相互関税の発表を受け、世界同時株安の様相を見せるなど金融市場も混乱している。3日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が前日終値比1600ドル超安と大幅下落し、4日の東京株式市場も続落した。加藤勝信財務相は「日本経済や世界経済に対してさまざま影響が出てくることを大変懸念している。ひいては日米の経済関係、あるいは世界全体の貿易体制に大変大きな影響を及ぼしかねないと懸念している」と述べ、注視する考えを示した。

 日本政府は米国に対して関税措置から日本を除外するよう引き続き求めていく方針だ。トランプ大統領は日本が米国から輸入するコメについて「700%の関税を課している」などと批判している。コメの関税引き下げや輸入枠の拡大などが今後の検討課題になる可能性もあるが、江藤拓農相は「今は全く踏み込む段階ではない」と述べた。

 トランプ氏は、相互関税を発表した演説で安倍晋三元首相を称賛した。両者の良好な関係を引き合いに「米国は日本に他国とは一線を画した特別な対応をしてくれたとしても、何ら不思議はないと思う」(江藤氏)と期待を示す閣僚もいた。ただ、日本政府として米国とどう対峙(たいじ)していくかの具体策はまだ見えていない。【渡辺暢、高田奈実、井口彩、中津川甫】

毎日新聞

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