斎藤元彦知事の叱責「パワハラに近い」 兵庫百条委の修正案判明

2025/02/21 20:42 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らがパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題を調べる県議会の調査特別委員会(百条委)で、報告書を取りまとめる非公開の協議会が21日あり、各会派の意見を整理した報告書の修正案が示された。知事の言動について「パワハラに近い不適切な叱責があったと言わざるを得ない」との評価が盛り込まれた。県関係者への取材で明らかになった。

 維新の会県議団は「高度な法的知識を必要とするためパワハラと認定するのは困難との意見もある」と主張してきたが、複数の会派が削除を求めたことも判明。維新から反対意見は上がらず、これらの内容で基本合意する見通しだ。

 告発した元県西播磨県民局長(2024年7月に死亡)を告発者と特定した県の対応については「やむを得ず、違法だったとまで断定できない」などと主張する維新の意見についても削除される方向となった。

 百条委は3月上旬に、報告書を開会中の県議会に示す方針を示している。提言案には「(斎藤氏が)自身にパワハラと受け止められるような行動があることを認識しなければならない」との文言が追加されている。協議会は最終報告の取りまとめに向けて、再度各会派から意見を集約する。

 協議会に先立って開かれた百条委の会合では、「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首への情報提供に関与したことを理由に、維新の岸口実副委員長と増山誠委員の2人が委員を辞職。代わりに維新の別の県議2人が委員となった。【中尾卓英、大野航太郎、山本康介】

毎日新聞

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