予算案、維新賛成で年度内成立の公算大 高校無償化は自公と大筋合意

2025/02/20 23:12 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 自民、公明、日本維新の会の3党の政調会長は20日、2025年度予算案の修正を巡る協議を続けた。高校授業料の無償化について、維新は自公案を大筋で容認。社会保険料負担の引き下げを巡っても、3党政調会長が21日の再協議で一致点を見いだす構えで、予算案は維新の賛成を得て年度内に予算として成立する公算が大きくなった。

 協議が整い次第、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)が石破茂首相(自民党総裁)、斉藤鉄夫公明党代表との党首会談に臨み、正式合意する方向だ。

 維新は高校授業料無償化と社会保険料引き下げを予算案に賛成する条件としている。少数与党の自公にとって、維新の賛成があれば予算案を可決・成立させる算段をつけられる。

 維新の前原誠司共同代表は政調会長会談に先立つ20日の記者会見で、私立高に通う生徒のいる世帯への就学支援金の所得制限を外したうえで支援金額を年45万7000円水準に引き上げるという自公側の提案について、「来年の4月から実施すると(3党で今後まとめる合意文書で)明確に言い切ってほしい」と述べた。社会保険料負担の引き下げについては、維新が掲げる総額4兆円の医療費削減と、1人当たり6万円の負担軽減を目標として共有するよう促した。

 維新の青柳仁士政調会長は協議後、記者団に「我が党が考える理想的な合意案をつくった。自民案を半分ぐらい修正する内容だ」と述べ、自公に受け入れを迫ったと明らかにした。【田中裕之、安部志帆子、高橋祐貴】

毎日新聞

政治

政治一覧>

注目の情報