「米朝首脳会談実現で拉致問題を提起」 石破首相、トランプ氏と合意

2025/02/20 19:51 

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 石破茂首相は20日、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(行方不明時13歳)の母早紀江さんら拉致被害者家族と首相官邸で面会し、7日の日米首脳会談で、米朝首脳会談が実現すれば拉致問題を提起することでトランプ米大統領と合意したと明らかにした。「トップ同士が会談し、解決に導かなければならない。あらゆる可能性は模索していかなければならない」とも述べ、日朝首脳会談に改めて意欲を示した。

 首相は面会で、日米首脳会談でのやりとりについて「トランプ氏からは『ご家族はどうしておられるか』という話もあった。米朝間の交渉への強い思いがあると拝察した」と明かした。拉致被害者の有本恵子さん(行方不明時23歳)の父明弘さんが15日に死去したことにも触れ、「信じられない思いで誠に残念至極だ」と哀悼の意を表した。

 めぐみさんの弟で拉致被害者家族会代表の横田拓也さんは、東京と平壌に相互の連絡事務所を開設する首相の構想に反対する考えを改めて伝えた。そのうえで「もうこれ以上は待てない。速やかに日朝首脳会談を実施し、日本の地で家族との再会が実現できるようお願いする」と首脳会談の速やかな実現を求めた。【鈴木悟、内田帆ノ佳】

毎日新聞

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