AIの安全巡る通知制度新設、米が中国に提案 閣僚協議で

2026/09/21 16:15 

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 ベッセント米財務長官は20日、人工知能(AI)を巡って国家安全保障上の問題が起きた際、米中双方が通知する制度の新設を中国側に提案したと明らかにした。ニューヨークで同日に開催された中国の何立峰副首相(経済政策担当)との閣僚級協議後に記者団の取材に語った。

 24日にはワシントンで米中首脳会談が開催される。制御不能リスクなど最先端AIに対する懸念が強まる中で、AIを巡る米中協力が主要議題の一つとして浮上している。

 ロイター通信などによると、ベッセント氏は中国側との協議は「大成功」だったと評価。通知制度については「共通の目標や脅威に関する認識の共有を求めている」と説明した。

 また「世界1位と2位のAI大国間で、より透明性の高い状態に移行することが重要だと考えている」とも述べ、急速な進歩を遂げるAI分野で対話の枠組みを発展させる必要があるとの認識を示した。中国側の反応については言及しなかった。

 会談に同席した米通商代表部(USTR)のグリア代表によると、高度なAIチップや半導体製造装置に対する米国の輸出規制について、通知制度の協議の議題に含まれていなかったという。中国国営新華社通信は21日、協議結果について「(米中)双方が共に関心を寄せる重要な経済貿易課題を巡り、率直かつ掘り下げた建設的な意見交換を行った。AIに関する話題についても話し合った」と速報した。

 AIを巡っては、5月に開催された北京での米中首脳会談で政府間対話の実施で合意していた。正式な協議は今回が初めてとなる。ベッセント氏は会談後に実施した英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで、対話の枠組みがAIのリスク軽減に向けた重要な一歩だと指摘。2カ月後に再び政府間対話で会談するとの見通しを示した。

 両国は最先端モデルの開発を通じ、AI覇権争いを繰り広げている。7月以降はアンソロピックやオープンAIといった米企業が開発したAIの「暴走」が相次いで判明。AIの性能が飛躍的に高まっており、米国では安全性確保に向けた議論が活発化している。

 この日の米中閣僚協議では、貿易も主要議題として取り上げられた。5月の首脳会談で新設された「貿易委員会」の運用開始についても話し合われたという。首脳会談を控え、21日も事務方で詰めの協議を実施する。【ワシントン浅川大樹、北京・松倉佑輔】

毎日新聞

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