トランプ氏、オマーンに「交渉邪魔すれば攻撃」 ホルムズ巡り

2026/08/18 11:10 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領は17日、ホルムズ海峡の航路を巡ってイランと協議を進めている沿岸国のオマーンに対し、「(米イランの交渉を)邪魔すれば徹底的に爆撃する」と述べ、米国が望まないような形でイラン側と合意しないようけん制した。米FOXニュースの取材に語った。

 また、トランプ氏は記者団に、「彼ら(イラン)は私が必要だと思うような合意には応じないだろう」とも説明。イランは米側による港湾封鎖の解除などを要求し、再攻撃も示唆するなど強気な姿勢を崩していない。米側に事態打開の有効な手立てはないとみられ、難しい状況に追い込まれている。

 オマーンは米国とイランと良好な関係を待ち、2015年に米国などとイランが結んだ核合意につながる米イランの秘密接触を仲介した。第2次トランプ政権でも米イランの核問題に関する交渉を仲介していたが、米国とイスラエルは今年2月にイランを空爆。米政権高官はオマーンがイラン寄りだったとして仲介姿勢を批判していた。

 オマーンとイランは現在、ホルムズ海峡の航路に関する協議を行っている。イランは海峡の管理を掌握したい構えで、船舶から料金の徴収も目指す。トランプ氏は「爆撃」に言及することでイランに同調しないよう警告した形だ。

 米イランは6月17日にホルムズ海峡の正常化や戦闘終結などを盛り込んだ覚書を締結し、60日間での最終合意を目指した。だが、イランは自国が指定した航路以外を通航する船舶を攻撃したほか、米国もイランを攻撃したり、再び港湾封鎖に乗り出したりするなど覚書は形骸化。海峡を巡る問題でつまずいた格好で、イランの核問題に関する協議も暗礁に乗り上げている。

 イラン情勢の混乱が続く中、米国内ではガソリン価格が高騰し、トランプ氏の支持率も最低水準に落ち込んだ。11月の中間選挙も徐々に近づいており、米政権からは核問題ではなく、エネルギー価格を抑えることが優先目標だとの声が出てきている。

 対イラン軍事作戦に消極的だったとされるバンス米副大統領は13日、「第一の目標」として石油やガスの価格抑制に触れ、「第二の目標」にイランの核兵器保有阻止を挙げた。難航が想定される核協議からは距離を置く方向に軌道修正し、早期の幕引きを探りたい思惑もにじむ。

 だが、トランプ氏は17日に改めてイランの核兵器保有阻止が優先的な目標だと明言。バンス氏との認識のズレも浮かぶ。トランプ氏が強気な姿勢を続ければ、「出口」は一層見通せなくなる。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報