トランプ氏、イランとの停戦「終わったと思う」 交渉不透明に
トランプ米大統領は8日、米イランが6月に署名した戦闘終結に関する覚書に基づく停戦は「終わったと思う」と述べた。ホルムズ海峡を通航する商船への攻撃を巡って、米中央軍とイランの精鋭軍事組織・革命防衛隊との間で攻撃の応酬となっていた。覚書を踏まえた交渉の行方が一層不透明な状態に陥っている。
米中央軍は7日、商船3隻への攻撃の対抗措置として、イランに対して精密誘導弾で80以上の標的を攻撃したと発表。イランメディアによると、イランの革命防衛隊員1人が死亡した。米財務省も同日、イラン産原油の購入を一時的に認めた制裁緩和措置を取り消すと表明した。
イラン側は8日、報復に踏み切ってバーレーンやクウェートの米軍施設85カ所を攻撃したと発表した。
イランとの攻撃の応酬を受け、トランプ氏は訪問先のトルコの首都アンカラで記者団に発言した。記者から「停戦は終わったのか。覚書は死んだのか」と問われ「終わった。もう悪党とは関わりたくない。交渉の担当者にもそう伝える」と述べた。
一方で、米国の交渉団がイランとの交渉を継続することについては「時間の無駄」としながらも認める意向を示した。
トランプ氏はその後も記者団に「おそらく今夜も激しく攻撃する。どうなるかみてみよう」と語り、イラン港湾の再封鎖も検討していると明かした。
米国とイランの最終合意に向けた協議は、米国とイスラエルの軍事作戦で殺害されたイランの前最高指導者、アリ・ハメネイ師の国葬で一時中断。国葬が終わった後で再開される見通しだが、協議が継続されるかどうか予断を許さない状況となっている。【ブリュッセル鈴木一生、ワシントン松井聡】
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