イラン、米側の提案拒否 戦闘終結に5条件を提示 国営メディア

2026/03/26 00:08 

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 米国・イスラエルとイランの戦闘を巡り、米紙ニューヨーク・タイムズなどは24日、トランプ米政権がイランに対し、15項目の停戦計画案を提示したと報じた。核開発の放棄、中東の親イラン勢力への支援停止、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡の開放などが含まれている。米側はこの案の協議のため「1カ月間の休戦」も提案しているという。

 イラン国営英語放送局プレスTVは25日、イランが米側の提案を拒否する一方、停戦や暗殺の停止など戦闘終結に向けた5項目の条件を示したと報じた。ロイター通信はイラン高官の話として、イラン側の受け止めは「肯定的ではない」としつつ、現在も提案を検討していると伝えた。

 イラン側の報道に先立ち、トランプ大統領は24日、記者団に対し、イラン側から石油・ガスに関連した「贈り物が届いた」と主張。詳細は明かさなかったが、イランから何らかの譲歩があったことを示唆していた。

 イスラエルの民放テレビ「チャンネル12」によると、15項目の停戦条件には、イランの核施設の解体▽原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放▽親イラン武装組織への支援停止▽ミサイルの保有数や射程の制限――などが含まれる。米国側はまず1カ月間の休戦を宣言し、その間に米国とイランが合意に向けて交渉する形を想定している。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、イランが交渉再開の条件として、湾岸諸国にある米軍基地の閉鎖のほか、ホルムズ海峡の通航料徴収や制裁解除などを求めていると報じた。ただ、イラン軍報道官は25日、「米国は自分自身と交渉している」と述べ、米国との交渉を否定しており、先行きは不透明だ。

 緊張緩和を模索する動きが伝えられる中、パキスタンのシャリフ首相は24日、「協議の開催国となる用意がある」とX(ツイッター)で表明した。パキスタンは米イランの対面協議を提案し、首都イスラマバードで週内に開催されるとも報じられている。

 一方、イラン大統領府は24日、殺害された最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長の後任に、精鋭軍事組織・革命防衛隊の元幹部のゾルガドル氏を任命したと発表した。死亡したラリジャニ氏は体制内の穏健派と強硬派の橋渡し役だったとの見方もあるが、ゾルガドル氏は保守強硬派とされる。要人が相次いで殺害されるイラン指導部内で、保守強硬色が強まっている可能性がある。

 イスラエルとイランは24日も交戦を続けた。イスラエル軍は、テヘランの革命防衛隊の情報機関本部などを攻撃したと発表。イラン側も、イスラエル中部テルアビブに弾道ミサイルを撃ち込むなどした。

 国際原子力機関(IAEA)は24日、イラン南部のブシェール原発の敷地内に「飛翔(ひしょう)体が着弾した」との報告をイラン側から受けたと発表した。ロイター通信によると、施設への被害や職員の負傷はないという。同原発の敷地内には、17日にも飛翔体着弾が報告されている。

 トランプ氏はイランの発電所攻撃も辞さない強硬姿勢を示してきたが、23日に一転して「5日間の攻撃延期」を発表した。今回の原発施設への着弾の詳細な状況は不明だが、IAEAのグロッシ事務局長は、紛争中の原子力安全上のリスクを回避するため、「最大限の自制」を求める声明を出した。【ワシントン松井聡、ロンドン福永方人】

毎日新聞

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