BTS公演、警備でソウル中心部「要塞化」 警察7000人投入

2026/03/21 17:39 

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 韓国の人気音楽グループBTSは本格復帰に合わせて、21日午後8時からソウル中心部で無料コンサートを開催する。警察は厳戒態勢を敷いており、当日現場には約7000人の警察官が投入された。

 海外からも多くのファンが訪れることが予想され、最大で26万人の観客が集まると推計される。

 コンサートは朝鮮王朝の王宮「景福宮」前の光化門広場で開かれる。聯合ニュースなどによると、2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会の際に街頭応援で光化門周辺に20万人以上が集まったとされるが、当時を上回る可能性があるという。

 会場周辺は人の流れを統制するための規制線が設けられており、ステージ周辺は多重のフェンスで囲われている。聯合ニュースは「事実上、要塞(ようさい)に近い」と伝えている。韓国メディアによると、警察はステージ周辺の規制区域内に入場できる観客を約10万人に制限する方針だが、区域外の路上にも多くの人出が集まることが見込まれる。

 警察は雑踏事故への警戒に加え、テロ対策も強化している。規制区域の出入り口には金属探知機を設置し、荷物確認を実施。特殊部隊も動員する方針だ。違法撮影やチケット転売、窃盗などへの取り締まりも強化している。

 更に安全管理のため、市や消防当局などから約3400人、主催者側からも約4800人のスタッフが動員される。警察を含めると、総勢は約1万5000人に上る見通しだ。

 ソウル市は当日午後、周辺の地下鉄駅やバス停で無停車通過や迂回(うかい)運行を行うとしており、既に広範囲で車両の通行止めが実施されている。

 大規模な警備や交通規制について、一部で疑問視する声があがっている。韓国日報は17日、「経済効果やK-POPの宣伝を通じた国威発揚のために市民が犠牲になるという考えは古くなってしまった」との論説を掲載。「ソーシャルメディアには非難が殺到し、ファンは胸を痛めている」とも指摘した。

 今回の警備費用を企業に請求する制度はなく、「税金が大量に投入されるのは納得しがたい」との市民の声を伝えるメディアもあった。光化門前は頻繁に政治的なデモが行われる場所でもあることから、一部の人権団体は「集会デモの権利を侵害している」と訴えている。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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