中国全人代、5日開幕 成長率目標が焦点 日中関係への言及にも注目
中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が5日、北京の人民大会堂で開幕する。会期は12日まで。李強首相が初日の政府活動報告で示す2026年の成長率目標が焦点となる。30年までの新たな5カ年計画や26年の国防費の規模なども注目される。
景気失速にトランプ米政権への対応と内外に課題が山積する中で、習近平指導部が持続可能な成長戦略を描けるかが問われる。
中国の25年の国内総生産(GDP)成長率は5・0%で政府目標の「5%前後」を達成した。ただ、長引く不動産不況に伴う内需不足は深刻で、今後も同水準の成長を続けることは困難との見方が強い。
このため、市場では26年の成長率目標は4・5~5%と下方修正するとの見方もある。広東省など複数の地方政府はそれぞれの目標を前年から引き下げた。中央政府としても小幅な減速を容認するのか、引き続き「5%前後」の目標を掲げ続けるのかが焦点だ。
新たな5カ年計画では、米国との競争も見据えて人工知能(AI)や半導体などハイテク分野の「自立自強」をさらに進めることを強調する。
中国経済は過剰生産による価格競争の激化が深刻化しており、生産拡大による輸出頼みの経済構造から内需重視への転換が求められている。中期的な成長の青写真を示しながら、足元の課題への具体策を打ち出せるかが注目される。
一方、8日には王毅外相兼共産党政治局員が記者会見し、外交方針を説明する。米国がイスラエルと、イランへの軍事攻撃を続ける中、3月末にトランプ大統領の訪中を控える中国が、米国との関係を巡りどのような発信をするかがポイントだ。
また台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁で悪化する日中関係への言及も注目される。4日に記者会見した全人代の報道官は、隣国を重視する中国の姿勢を強調しつつ、「日本の指導者による台湾を巡る誤った発言には断固として反対する」と語った。【北京・松倉佑輔、畠山哲郎】
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