米兵死者4人に トランプ氏、対イラン軍事作戦「4~5週間」継続か

2026/03/02 22:12 

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 米中央軍は2日、イランに対する軍事作戦でこれまでに兵士4人が死亡したと明らかにした。ほかに数人が重軽傷を負っている。一連の攻撃で米兵の死者が明らかになるのは初めて。

 イランと米国、イスラエルとの交戦は激しさを増しており、イラン国内のほか、イスラエルや中東諸国でも死傷者が相次いでいる。報復合戦が激化する中、収束の糸口は見えていない。

 トランプ米大統領は1日に発表したビデオ声明で、米兵の犠牲について「もっと増えるかもしれないが、米国は報復する」と強調。軍事作戦は「全ての目標を達成するまで続ける」と述べた。米兵が死傷した状況などは明らかにしなかった。

 また、トランプ氏は米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで、必要であれば軍事作戦を「4~5週間」続ける意向も示した。必要な弾薬などは確保できていると主張した。

 ヘグセス米国防長官は2日の記者会見で「これは体制転換戦争ではない」と述べる一方、「体制は確かに変わった」と強調した。また軍事作戦の目的は「ミサイルの脅威を破壊し、核を持たせないことだ」と説明した。

 イスラエル軍は1日、首都テヘランなどで激しい空爆を実施した。これまでにイラン軍トップのムサビ参謀総長ら軍幹部40人を殺害したとしている。ネタニヤフ首相は1日、「今はテヘランの中枢を激しく攻撃している。今後数日間でさらに激しさを増すだろう」と述べた。イラン赤新月社は2日、全土で555人が死亡したと明らかにした。

 イランによる報復も激化している。ロイター通信などによると、イスラエルでは中部ベイトシェメシュで住宅にミサイルが着弾し、少なくとも9人が死亡した。カタールやアラブ首長国連邦(UAE)などへの攻撃も続いている。

 一方、親イラン武装組織の連合体「イラクのイスラム抵抗運動」は1日、近隣の米軍基地を攻撃したとの声明を発表。イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラも2日、イスラエル北部をミサイルなどで攻撃した。イスラエル軍は報復としてレバノンを空爆し、少なくとも31人が死亡、149人が負傷した。ハメネイ師殺害を機に、各国の親イラン武装組織が米側との戦闘を再開させ、戦線が拡大した形だ。

 イランではハメネイ師が殺害されたことを受け、体制の基盤固めが進んでいる。ペゼシュキアン大統領は1日、ビデオ声明を出し、後継者が決まるまで最高指導者の職務を代行する臨時指導評議会が発足したと発表。「我々の軍は敵の基地を粉砕する用意がある」と改めて報復を宣言した。

 イランのアラグチ外相は1日、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」のインタビューで、イラン国内で「憲法上の手続きが進んでいる」と説明し、「一両日中に後継者の選出が行われるだろう」と語った。後継者は聖職者で構成する「専門家会議」が決める。【カイロ金子淳、ワシントン金寿英】

毎日新聞

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