実射訓練で10万人以上に影響 中国軍、台湾周辺の軍事演習2日目

2025/12/30 11:15 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 中国軍による台湾周辺での大規模な軍事演習は30日、2日目を迎えた。台湾方面を管轄する東部戦区は同日午前8時(日本時間午前9時)、台湾北部と南部の海域で訓練を開始したと明らかにした。

 東部戦区は午後6時(同午後7時)までに五つの指定区域内で実弾射撃を伴う訓練を行うとしており、船舶や航空機が立ち入らないよう警告している。台湾メディアによると、台湾と各国を結ぶ航空便の利用客10万人以上に影響が出る見通しだ。

 中国軍が台湾周辺で大規模な軍事演習を実施するのは今年4月以来。今回の演習は「正義使命2025」と名付けられた。

 台湾情勢を巡っては、日本の高市早苗首相による台湾有事を巡る国会答弁で日中関係が悪化。さらにトランプ米政権が最近、台湾への大規模な武器売却を承認したことにも中国側は強く反発していた。

 中国軍は以前にも、2022年8月にペロシ米下院議長(当時)が訪台した際に、台湾を取り囲む形で大規模軍事演習を実施し、台湾近海に計11発の弾道ミサイルを発射。一部は日本の排他的経済水域(EEZ)に落下し、周辺国との緊張も高まった。【北京・畠山哲郎】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報