イスラエル、グレタさんを送還 「拘束中に不当な扱い」報道も

2025/10/06 21:56 

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 パレスチナ自治区ガザ地区へ航行中に、地中海の公海上でイスラエル軍に拘束されたスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが6日、イスラエルから送還された。イスラエル外務省がX(ツイッター)で明らかにした。

 グレタさんは拘束中、イスラエルの国旗を無理にかぶせられるなど不当な扱いを受けたとの報道もあり、イスラエルの対応に対する批判が出ている。

 グレタさんは、40カ国以上の人権活動家らとともに支援物資を載せてガザへ向かっていた「グローバル・スムード船団」に参加していた。船団は1日夜から3日にかけ、公海上で約40隻すべてが拿捕(だほ)され、400人以上の乗員が拘束された。

 イスラエルは乗員を順次、国外に追放しており、6日はグレタさんら171人を送還した。ロイター通信や中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、先に国外退去となっていた乗員は、グレタさんが地面を引きずられたり、イスラエル国旗にキスするよう強要されたりしたなどと証言した。

 ほかの乗員も拘束中は水や食事を十分に与えられず、「トイレの水を飲まなければならなかった」という。

 一方、イスラエル外務省は、すべての乗員には「法的権利」が与えられていると主張し、こうした疑惑については「事前に計画されたフェイクニュースのキャンペーンだ」と否定している。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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