北朝鮮、平壌で最新兵器の展示会 「火星11」新型を公開か

2025/10/05 13:43 

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 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は5日、最新兵器を展示する「国防発展2025」が4日に平壌で開催されたと伝えた。同通信が公開した写真には「火星11マ」と書かれたミサイルが写っていた。韓国の大手紙「朝鮮日報」は5日、短距離弾道ミサイル「KN23」に極超音速滑空体とみられる弾頭を搭載した新型だと分析している。

 火星11はKN23の北朝鮮での名称。最大射程が約800キロとされ、朝鮮半島地域の米韓軍を攻撃対象としている。初めて公開された新型は、極超音速滑空体を搭載しており、マッハ5以上の速度で低空飛行しながら攻撃できるとみられる。

 KN23はウクライナ侵攻を続けるロシアに供与されたミサイルで、実戦で性能を検証した上で改良した可能性が指摘されている。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は展示会の開幕式で、米軍が朝鮮半島地域で戦力を増強していると指摘し、「特殊資産をそれに応じて重要関心の標的に割り当てた」と主張。「韓国の領土が安全な場所になるかどうかは、彼ら自身が判断することだ」とけん制した。

 聯合ニュースによると、展示会ではロシアの巡航ミサイルと類似した超音速巡航ミサイルも確認された。北朝鮮は10日の朝鮮労働党創建80年に合わせて軍事パレードを開催するとみられており、展示会で公開された兵器がパレードに登場する可能性がある。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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