カナダ西部カナナスキスで開かれていた主要７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）が２日間の日程を終えて閉幕しました。今回は、例年発表される「首脳宣言」が見送られ、重要鉱物の供給や人工知能（ＡＩ）の活用など、分野ごとに共同声明や行動計画が発表されました。１分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「Ｇ７サミットの成果と課題」について解説します。

Ｑ　Ｇ７サミットって聞いたよ。どんな会議なんだっけ。

Ａ　Ｇ７サミットは、日本やアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの七つの国のリーダーが集まって、世界の大きな問題について話し合う会議です。

Ｑ　首脳宣言って何かな。

Ａ　首脳宣言は、Ｇ７のリーダーたちが会議の最後に「これから一緒に目指す目標や考え」をまとめて発表する文書です。今回はこれが出されませんでした。

Ｑ　どうして首脳宣言がなかったの？

Ａ　アメリカのトランプ大統領が中東の問題で途中帰国したりして、各国の意見がまとまらなかったため、全員で同じ目標を発表することができませんでした。

Ｑ　どんなことが話し合われたの？

Ａ　重要鉱物の供給をどう守るか、山火事への対応、ＡＩの使い方、移民の問題、量子技術の活用、外国からの悪い影響を防ぐことなどが話し合われました。

Ｑ　ウクライナやロシアのことも話したの？

Ａ　開催国カナダのカーニー首相は、ロシアに対して「経済制裁を含むあらゆる方法で圧力をかける」と発表しました。ただし、アメリカのトランプ大統領は制裁の強化には慎重でした。

Ｑ　石破茂首相は何と言っていたの？

Ａ　石破首相は「Ｇ７は世界の平和や安定に大きく役立ってきた」と強調しました。また、イスラエルとイランの問題についても首脳声明を出せたことを成果だと話しました。

Ｑ　Ｇ７サミットは今年で何年目なの？

Ａ　Ｇ７サミットは５０年前に始まりました。今回の会議は発足５０年の節目でした。

Ｑ　これからのＧ７はどうなるのかな。

Ａ　カナダのカーニー首相は「これからは新しい協力の時代を作る第一歩だ」と話しています。短い期間の効率よりも、長く続く強い協力を大切にしていくそうです。