トランプ流、過去にも度々G7を翻弄 かねて「時代遅れ」と批判
トランプ米大統領が緊迫する中東情勢への対応を理由に、カナダで開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を16日の初日で離脱した。「米国第一」を掲げるトランプ氏は1期目から国際協調路線には懐疑的で、G7サミットは度々翻弄(ほんろう)されてきた。
象徴的だったのは1期目の2018年6月にカナダ・シャルルボワで開催されたG7サミットだ。「ルールに基づく国際貿易体制」の重要性を強調し、「保護主義と闘い続ける」との首脳宣言を採択して閉幕。予定外の深夜や早朝の会合を経てこぎ着けた合意で、議長を務めたカナダのトルドー首相(当時)は「7カ国による首脳宣言を発表でき、うれしく思う」と述べた。
しかし、わずか2時間半後に合意は崩れ去る。トランプ氏は米朝首脳会談が行われるシンガポールに向かう道中、ツイッター(現X)でトルドー氏の発言を「ウソだ」などと批判。首脳宣言の承認を撤回すると表明し、米国と6カ国の亀裂が浮き彫りとなった。
翌19年のフランス・ビアリッツのG7サミットでは、首脳宣言がわずか紙1枚という異例の短さだった。前年の反省を踏まえて参加メンバーの一致点を探った結果、トランプ氏が嫌う反保護主義や地球温暖化対策といった重要課題に触れることができなかったためだ。
議長国フランスのマクロン大統領は閉幕後の記者会見で「意見の相違もあったが、G7が協調する重要性を確認できた」と成果を強調したが、G7メンバーが合意できる範囲が限られていた。
トランプ氏はかねてG7の枠組みを「時代遅れ」と批判する。今回の初日での離脱からも、G7を尊重する姿勢は見受けられない。第1回会合から50年の節目を迎えたG7は強固な結束を示すには至らなかった。【浅川大樹】
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