李大統領が就任演説「分裂の政治終わらす」 「実用主義」も強調

2025/06/04 11:49 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 3日に投開票された韓国の大統領選で当選した進歩系「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏(61)が4日午前、大統領就任式に臨んだ。李氏は演説で、進歩と保守の対立を乗り越え、「実用主義」によって経済の発展や外交・安全保障政策の立案などを図る考えを強調した。

 李氏は、保守勢力の源流の一人である朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領や、進歩系で初めて政権を握った金大中(キム・デジュン)元大統領の名を挙げ「朴正熙政策も金大中政策も、必要で有用ならば区別なく使う」と訴えた。保守と進歩の対立が政治家だけでなく国民の間でも深まっていることを踏まえ「分裂の政治を終わらせる大統領になる。国民の統合を原動力にして、危機を克服する」と融和を呼びかけた。

 外交安保の分野では「堅固な韓米同盟を土台に、韓米日の協力を固め、周辺国との関係も国益と実用の観点からアプローチする」と述べた。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権との関係については「韓米軍事同盟に基づいた強力な抑止力で(北朝鮮の)核と軍事的な挑発に備える」としたうえで「意思疎通の窓口を開き、対話と協力を通じて平和を構築する」と強調し、対話に強い意欲を示した。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報