プーチン氏、直接交渉を提案 ゼレンスキー氏は「一時停戦が前提」
ロシアのプーチン大統領は11日、ウクライナ和平に向け、トルコのイスタンブールで15日に直接交渉することをウクライナ側に提案すると述べた。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアの対応次第では「会談に応じる用意がある」と表明したが、ウクライナ側の要求をロシアが受け入れ、一時停戦を行うことが前提だとした。両者の主張には隔たりがあり、直接交渉が実現するかは不透明なままだ。
ウクライナと英独仏ポーランドの欧州4カ国は10日にウクライナの首都キーウ(キエフ)で行われた首脳会談で、12日から30日間の一時停戦を開始することで合意。ロシアにも履行を求めた。プーチン氏は11日、こうした停戦要求には直接言及せず、代わりに当事者間の直接交渉を逆提案した。
プーチン氏は、対ドイツ戦勝80年の記念式典で訪露した各国首脳と会談後に記者発表。ウクライナとの交渉に真剣に臨むとし「紛争の根本原因を取り除き、歴史的な展望に基づいた長期的かつ揺るぎない和平の確立を目指す」と主張した。「いかなる前提条件も設けずに交渉に臨む用意がある」とも述べ、実現の可否はウクライナとその支援国にかかっているとした。
プーチン氏の提案を受け、トランプ米大統領は自身のソーシャルメディアで「ロシアとウクライナにとって素晴らしい日になる可能性がある」と述べ、和平の実現に期待を示した。
ゼレンスキー氏はX(ツイッター)に「ロシアが戦争終結を考え始めたのは良い兆候だ」と投稿。その上で、ロシアが停戦を実行することが直接交渉に応じる条件だとし、「戦争を終わらせるための最初の一歩は停戦だ」と強調した。
ウクライナとロシアの間では、3月に合意されたエネルギー施設への攻撃停止や、4月の「復活祭」(イースター)に合わせたプーチン氏の停戦宣言が、いずれも実効性を欠き、不調に終わっている。ゼレンスキー氏は直接交渉の可能性を否定しないものの、ロシアの出方を慎重に見極めるつもりだとみられる。
プーチン氏は11日、トルコのエルドアン大統領と電話協議し、自ら提案したウクライナとの直接交渉について意見を交わした。ロシア大統領府によると、エルドアン氏は直接交渉の再開を全面的に支持し、その場を提供する用意があると表明したという。【ベルリン五十嵐朋子、モスクワ山衛守剛】
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