米国債、8月にも債務不履行の恐れ 議会予算局が警告

2025/03/27 17:21 

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 超党派の米議会予算局(CBO)は26日、連邦政府の借金の限度額を定める「債務上限」を引き上げなければ、8月にも政府運営資金が枯渇し、米国債がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあると警告した。回避するには、米議会が上限を引き上げるか効力を一時停止するための法案を可決する必要がある。

 現行の債務上限は36・1兆ドル(約5400兆円)。米財務省が1月21日以降、資金繰りのための「特別措置」を使い、デフォルトを回避し続けている。

 だが、CBOの発表したリポートによると、議会が対応しなければ8~9月に国債償還のための資金が不足する恐れがある。また、政府の資金需要が予想より強ければデフォルトは5月下旬~6月中旬に前倒しされる可能性もあるという。

 上下院で多数派を握る共和党は、債務上限の4兆ドルの引き上げ案などデフォルト回避への調整を続けている。一方、野党・民主党からは共和党への協力に否定的な意見が出ている。

 バイデン前政権下の2023年6月にも同様の危機が迫ったが、資金枯渇の直前に、25年1月1日まで債務上限の効力を停止する超党派の法案を成立させた。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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