フランスがウクライナに追加軍事支援3200億円 27日に30カ国会議

2025/03/27 10:10 

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 フランスのマクロン大統領は26日、ロシアの侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領とパリで会談し、ウクライナへ20億ユーロ(約3200億円)規模の追加軍事支援を実施すると発表した。フランスは27日、ウクライナを支援する英国、ドイツなど有志国連合の首脳会議をパリで開き、平和維持部隊の派遣といった停戦後の安全を保証するための方策などを協議する。

 マクロン氏はゼレンスキー氏との会談後の記者会見で、追加の軍事支援を明らかにした。対戦車ミサイルや地対空ミサイル、装甲車、無人機(ドローン)などを供与するほか、仏製ミラージュ戦闘機の供与についても検討する。

 有志国連合の会議には、ゼレンスキー氏も招き、約30カ国の首脳が参加する。ウクライナへの軍事支援の強化や、停戦後のロシアによる再侵攻を抑止するための具体策が中心議題となる。

 トランプ米政権はウクライナへの軍事支援に消極的な姿勢で、停戦後のウクライナへの安全の保証についても、明確な関与の意思を示していない。こうした中、有志国が米国抜きで、どこまでウクライナの安全を確保できるかが焦点となる。平和維持部隊の派遣について、マクロン氏は、戦闘を任務としない「平和的アプローチ」が中心となると強調した。

 会議では、ウクライナ、ロシア両国が合意したエネルギー施設に関する停戦や、黒海での戦闘停止についても議論する。

 マクロン氏は会見で、ロシアが黒海に関する合意で対露制裁の一部緩和を履行条件としている点に言及。「ロシアは新たに条件を付け加えることで、合意内容を書き換えようとしている」と批判し、無条件の履行を求めた。対露制裁の一部緩和については「時期尚早だ」と述べた。【ブリュッセル宮川裕章】

毎日新聞

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