パナマ、トランプ氏の「運河取り戻す」発言に懸念 国連へ文書提出

2025/01/22 10:23 

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 米国のトランプ大統領が20日の就任演説で、国際海運の要衝であるパナマ運河を「取り戻す」と表明したことを受け、中米パナマは21日、懸念を表明する文書を国連のグテレス事務総長宛てに提出した。ロイター通信などが報じた。

 ロイターによると、パナマ側はこの文書で、国連憲章に基づき、領土保全や政治的独立に対する威嚇や力の行使はいかなる国も慎むべきだと指摘している。国連安全保障理事会にも共有されたという。

 トランプ氏は演説で、パナマ運河は米国が巨額の資金を投じて多くの人命の犠牲の下に建設されたと主張。運河は現在、中国の影響下にあると主張し「パナマ運河を取り戻す」と述べた。

 一方、パナマのムリノ大統領は20日、トランプ氏の発言を「全面的に拒否する」との声明を発表した。運河はパナマの管理下にあると強調し、米国を含む世界の貿易のために責任を持って運営していると訴えた。【ワシントン八田浩輔】

毎日新聞

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