鹿島建設・桐生新社長「現場の技能者を大事に」 賃金にも言及
鹿島建設の前社長、天野裕正氏が1月に急逝し、4月に副社長、6月に社長に昇格した桐生雅文氏。キャリアのほとんどを現場で歩んできた。「工事の最前線にいる現場の技能者を大事にしたい」と力を込める。
同社の強みは設計・施工だけでなく、開発や企画から建物の運営管理など、上流から一貫して対応できる事業体制。その源泉は「人と技術」と説く。
人材不足は業界の大きな課題。データセンターや半導体工場では「設備工事の仕事の割合が増えてきており、設備はもっと人が足りていない」と説明する。
国内建設業の処遇は米国などに比べて低く「退職時の補償も含めて賃金の問題を解決しないと、魅力ある業界にはならない」と見通す。鹿島建設は施工体制を原則「2次下請け」までとしている。「現場で働く人に少しでも多く賃金が行き渡るようにしたい」と意気込む。
今後、注力する事業分野について、土木は原発や洋上風力発電などのエネルギー分野、高速道路や上下水道などの老朽インフラ更新、建築に関しては人工知能(AI)・半導体分野を挙げる。
国内各地で再開発事業の中止が相次ぐ。建設費高騰の影響だが「安全や防災の観点から再開発が必要になるエリアはどうしても出てくる」。加えて「価値を維持し、高めていくための建物のリニューアルの流れにも注目している」と語った。【中島昭浩】
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