温泉付きオフィス「快生館」、6月で閉館へ 福岡・古賀

2026/04/30 18:47 

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 福岡県古賀市は30日、休業した温泉旅館を借り、起業家らの支援施設として3月まで民間委託で運営した同市薬王寺の温泉付きオフィス「快生館」が6月末で閉館すると発表した。4月以降、引き続き自力運営してきた福岡市の企業が、施設改修に予想以上の費用がかかることなどを理由に、事業の継続困難を伝えてきたという。

 市によると、同館は大正時代から続く薬王寺温泉に当初からある老舗旅館。新型コロナウイルス禍で2020年5月に休業したが、市が年間360万円で借り、起業家に安価なオフィスとして貸したり、経営を支援したりするなどのインキュベーション施設として21年9月、民間委託で再生した。

 最盛期の25年度は福岡市の企業など21社が入居し、25年度に総務省と国土交通省の表彰2件を受賞。一方、市は改修費や運営委託費など計約4億2000万円を投じ、一部の市議が「使途が不透明で費用対効果も低い」などと指摘し、市民の事務監査請求などもあった。

 田辺一城市長は「市の財政支出は3月で終わったが、周辺に飲食店が進出するなど想定以上の価値は生んだ。事業で得られたノウハウなどを生かし、天然温泉という貴重な資源を持続させる方策を探りたい」などとしている。【荒木俊雄】

毎日新聞

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