NY円一時160円台 中東情勢緊迫化で「有事のドル買い」進む

2026/03/28 11:12 

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 27日のニューヨーク外国為替市場で対ドルの円相場が下落し、一時1ドル=160円台をつけた。160円台となるのは2024年7月以来、約1年8カ月ぶり。中東情勢の緊迫化を背景に、安全資産とみなされるドルが買われる「有事のドル買い」が進んだ。

 24年7月には政府・日銀が円買いの為替介入に踏み切った。28日で米イスラエルによるイラン攻撃開始から1カ月が経過したが、事態が収束するか見通せない。円安圧力は強いが、節目の160円を突破したことで、市場では為替介入への警戒も高まりそうだ。

 円相場は米側がイラン攻撃を仕掛ける前の2月末時点で1ドル=156円台だったが、じわじわと円安・ドル高が進行していた。米国とイランは停戦に向けた交渉を続けているが、27日はイスラエルがイランの核関連施設2カ所を攻撃したと伝わったほか、米メディアがイランのミサイルでサウジアラビアの空軍基地が攻撃を受けたと報道。軍事衝突が激化するリスクも残っている。

 原油価格も上昇し、27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所では、指標となる米国産標準油種(WTI)の5月渡しは前日比5・16ドル(5・46%)高の1バレル=99・64ドルで取引を終えた。終値としては22年7月以来約3年8カ月ぶりの高値で、取引期間中に100ドルを上回る場面もあった。

 これが円相場にも影響し、原油高によるインフレ懸念などから米長期金利が上昇し、日米金利差を意識したドル買いが進む一方、日本の貿易赤字が拡大するとの見方も円売りにつながった。

 27日のニューヨーク株式市場も大幅下落し、ダウ工業株30種平均は前日比793・47ドル(1・73%)安の4万5166・64ドルで取引を終えた。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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