春闘、大手で高水準の賃上げ回答続々 中東情勢、中小に影響懸念

2026/03/18 19:16 

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 2026年春闘は18日、大企業の集中回答日を迎えた。物価上昇を上回る賃上げの実現へ、自動車や電機など主要産業で高水準の回答が相次いだ。ただ経済の先行きには緊迫化する中東情勢が影を落とす。原油高騰を受けてさらなる物価上昇が広がりかねず、これから本格化する中小企業の交渉への影響が懸念される。

 トヨタ自動車は、月額最大2万1580円の賃上げと、ボーナスに当たる年間一時金を基準内賃金7・3カ月分とした労組の要求に満額回答した。満額回答は6年連続。米関税措置による業績への影響を考慮し、年間一時金の要求は過去最高だった昨年より0・3カ月分低く、賃上げ要求も昨年の月額最大2万4450円から引き下げていた。

 26年3月期の連結最終(当期)損益が赤字見通しのホンダや日産自動車も満額回答。スズキは総額月2万500円の賃上げを回答し、3年連続で要求(1万9000円)を上回った。

 日立製作所やNECなども、ベースアップ(ベア)相当分月1万8000円の満額回答だった。市況が低迷する鉄鋼業界では日本製鉄やJFEスチールの回答が要求を下回ったものの、大企業全体でみれば賃上げ率は3年連続で平均5%超が視野に入る。

 一方、中東情勢の混乱が長引けば、中小企業の賃上げに水を差す恐れが強まる。日本商工会議所の小林健会頭は18日の定例記者会見で、中小企業の賃上げ見通しについて「予断を許さない。実質賃金が上がらないといけないので、企業は底力を見せてほしい」と述べた。【大原翔、鶴見泰寿、成澤隼人、加藤美穂子】

毎日新聞

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