LRT宇都宮駅西側延伸 概算事業費倍近くの700億円へ
宇都宮市は9日、次世代型路面電車(LRT)のJR宇都宮駅西側延伸計画に関する議員説明会を開催し、事業費の概算が当初の400億円から約700億円へと、倍近くに膨らむ見通しであることを明らかにした。物価高騰による資材費や車両単価の上昇に加え、車両留置施設の新設に伴う用地取得などが増加の主な要因としている。
市は施設計画や運行計画などの具体的な検討が進み、「初めて見えてきた部分があった」と説明。最新の物価動向も踏まえ試算したとしている。概算事業費については2022年8月に約400億円と示していたが、佐藤栄一市長は昨年11月の市長選で6選した後、「400億円ではおさまらない」と述べていた。
事業費の内訳は、軌道や停留場、車両、地下埋設物の移設に約400億円▽用地の取得などに約150億円▽資材費や車両単価など物価高騰により約170億円――を見込んでいる。
また、車両数は当初の5編成から11編成に増加。駅東側と比べ、停留場間の距離が短く、交差点の信号の影響を受けやすいため、サービスレベルを維持するには追加の車両が必要であることが判明したとしている。
さらに、宇都宮地方裁判所から教育会館までの道幅確保のための用地取得や、車両の効率的な運用のための新たな留置施設を整備するなど、当初予定していなかった用地取得が必要になった。
市は今回、初めて需要予測(速報値)も公表。平日1日あたり東西で合計約3万2000人が見込まれ、西側は約1万6000人とした。
市は年内に需要予測や整備効果、概算事業費などを盛り込んだ軌道運送高度化計画を国に申請する予定。
今回の試算を精査し、新たな用地の取得にかかる期間や軌道の工事期間などを踏まえ、2030年を目標としている開業時期も含め、夏ごろに改めて示す方針だ。【松沢真美、有田浩子】
◇バス路線の再編も焦点に
次世代路面型電車(LRT)のJR宇都宮駅西側への延伸と合わせて、焦点となっているのがバス路線の再編だ。
市では、JR宇都宮駅西口から約3キロ西側に位置する交差点、桜通り十文字を経由するバスの系統の一部について、同所付近を起終点とすることにより、大通りを運行するバス路線を3割程度削減することを検討している。その分の車両や運転手を幹線バスや循環バスに振り分ける。
バス事業者と協議を進め、開業の2~3年前をめどに運行計画案を公表し、再編内容の周知などに取り組むという。
またJR宇都宮駅西口、東武宇都宮駅前、桜通り十文字には、バスやタクシー、自動車の乗り換え拠点であるトランジットセンターを設ける予定。自動車の市中心部などへの流入を抑制するため教育会館前の停留所付近にパーク&ライド駐車場の設置も検討している。
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