引退のオリックス・平野佳寿 最後に子どもたちへ伝えたこと

2026/09/25 23:21 

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 ◇○ソフトバンク9―0オリックス●(京セラ)

 かつてのような状況での登板でも、球質でもなかった。現役を終えるオリックスの投手兼コーチ、平野佳寿(42)の今の姿だった。 

 大差を付けられた九回、現役最後のマウンドに上がった。くしくも打者は今季限りで引退する好打者・中村晃(36)。「真っすぐあってのフォークボール」と、最後の1球は直球を投げたかったが、ボール球が先行したため、組み立てを変えた。

 直球は全盛期からはほど遠い最速134キロで、最後はフォークで空振り三振を奪った。「普段の中村君だったら空振りしないと思いますよ」と感謝した。

 京都・鳥羽高、京産大を経て2006年、大学・社会人ドラフト希望枠でオリックスに入団した。転機はプロ5年目の10年。先発で結果が出ず、中継ぎに転向した。試合前の記者会見で当時をこう振り返った。

 「1軍にしがみつくには言われたことをしっかりやるしかない。先発への思い入れもあったが、すんなりと受け入れることができた。そこがなければ今はなかった」 

 11年に最優秀中継ぎ投手、14年に最多セーブのタイトルを獲得。18年から米大リーグでプレーし、21年にオリックスに復帰した。23年に日米通算250セーブを達成。引退を決断したのは今年7月。けがも重なり、「ほんとシンプルに戦力にならない」と説明した。 

 引退セレモニーのあいさつでは、野球をする子供たちへ伝えたいメッセージがあった。「僕はいっぱい失敗してきました。球場に行くのもマウンドに立つのも嫌だなと思うことはたくさんありました。でもここまでやれたのは最後、一歩前に出す勇気だけがあったのかなと思います。いっぱい失敗してください。その分いっぱい練習してください」。

 日米通算で87敗を経験した21年間のプロ野球人生だった。【荻野公一】

毎日新聞

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