「1点にこだわる」 勝ち越し点が示す新生・大阪桐蔭 センバツ
◇選抜高校野球大会準決勝(29日、阪神甲子園球場)
◇○大阪桐蔭3―2専大松戸●
高校野球界屈指の名門が、新しい姿で決勝への扉をこじ開けた。
勝ち越した直後に追いつかれて迎えた八回の攻撃で、大阪桐蔭がその一端を示した。
無死から二塁打で出た藤田大翔(ひろと)は犠打で三塁に進み、岡安凌玖(りく)がたたきつけるようなゴロを打つとホームを狙った。
専大松戸の二塁手が打球処理に手間取り、結果的に一塁に送球したとはいえ、前進守備の中で見せた果敢な走塁が貴重な勝ち越し点に。藤田は「いいスタートを切れて、相手にもプレッシャーをかけられた」と喜んだ。
「強打」を誇ったチームも、2024年に低反発バットが導入されて以降、打ち勝つことが難しくなった。25年は春夏ともに甲子園出場を逃した。
西谷浩一監督が「ホームランを打ってきたチームだからこそ、その得点源がない中でどうするかを考えていかないといけない」と語るように、打つ以外にどう得点できるかを意識してきた。
今年のチームは飛び抜けたスター選手はいないが、打線のつながりや走塁で突破口を開こうと取り組んできた。ケース打撃の練習では判断力を磨き、相手の隙(すき)を突いて次の塁を狙う意識を高めて得点のバリエーションを増やしてきた。
今大会は初戦こそ4―0で勝ったが、その後は苦しみながらも3試合連続で1点差の接戦をものにし、決勝で戦う権利を得た。
藤田は「日ごろの練習から1点にこだわり、1点で勝ちきれるチームを目指してやっている」と手応えを語る。春夏通算10回目の優勝まであと一つ。最後まで粘り強く1点を取りにいく。【円谷美晶】
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