「過去最強」の韓国代表 一筋縄ではいかない日韓戦に警戒を WBC
野球の国・地域別対抗戦、第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会連覇を目指す日本代表「侍ジャパン」は、7日の第2戦で宿敵の韓国と対戦する。長く欠けていた「あるピース」を手にした今大会の韓国には十分な警戒が必要だ。
◇初戦で豪快4本塁打
重圧を吹き飛ばすような豪快なアーチの競演だった。韓国にとって1次リーグ初戦となった5日のチェコ戦。一回に5番の文保景選手のグランドスラムで先制すると三、五回には6番のウィットコム選手(米アストロズ)が2打席連続アーチ、八回にも2番に入ったジョーンズ選手(米タイガース)がダメ押しの一発を左中間席にたたき込んだ。
WBCでは第1回大会は4強、第2回大会は日本に敗れて準優勝だったが、前回までの過去3大会はいずれも初戦に敗れて1次リーグで敗退していた。今回は4本塁打を含む10安打11得点の大勝で最初の「鬼門」を突破。柳志炫監督は「初戦は簡単ではない。相手は関係なくかなり緊張感がある。満塁本塁打で楽になった」と振り返った。
開幕前のオリックスとの強化試合も3本塁打8得点。打線が好調の要因について、柳志炫監督は「右の強打者」の存在を強調する。
韓国代表の監督就任前のコーチ時代から「一番難しいと思っていたのが、これまでの韓国打線は左打者が中心で右打者が少なかった点。その状況が数年続き、悩ましかった」と明かす。
◇長年の悩みが解決
それが今大会に向けては、昨季タイガースで7本塁打を放ったジョーンズ選手にウィットコム選手といずれも右打者でパンチ力が魅力の大リーガー2人を招集。前回大会時は兵役についており、今回が初めてのWBCとなる4番の安賢民選手も、昨季の韓国リーグで22本塁打を記録するなど将来が楽しみな右の長距離打者だ。
一発があり、警戒すべき右の強打者の存在感が増したことで、チェコ戦でも大黒柱の左打者、李政厚選手(米ジャイアンツ)の前後を強力な右打者で固めて、迫力ある打線となった。柳志炫監督は「李政厚が最も警戒される中、その次(4番)にも強い右打者がいることでバランス良い打線が組める。以前の韓国は(打線が)左一辺倒で(対策が)簡単だった。今は左右のバランスが良いので、より相手も慎重になると思う」と自信を深めている。
WBCではワンポイントリリーフが禁止され、投手は原則少なくとも打者3人か、イニング終了まで投げる必要がある。このため、左右の打者を交互にバランス良く配置する「ジグザグ打線」の有効性も高まりそうだ。
日韓戦といえば、互いの闘志をむき出しにした意地のぶつかり合いで数々の名場面を生んできた。WBCに限っても過去5大会で計9度の対戦があり、日本の5勝4敗と大差はない。昨年11月の強化試合でも第1戦は日本が11―4で大勝したが、第2戦は両者譲らず7―7で引き分けた。
右の強打者という待ち望んだピースがはまり、柳志炫監督が「今回はプライドを持って『過去最強』と言えるチーム」とまで手応えをつかむ今回の韓国代表。進化した強力打線を勢いに乗せないためにも、日本は投手陣の奮起が求められる。試合は東京ドームで7日午後7時開始。【角田直哉、牧野大輔】
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