「今、強いです。私は」 ショートトラック長森遥南、手応えの13位
「本当にすごいところに来てしまったんだな」。ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのスピードスケート・ショートトラック女子で、20日の1500メートルに出場した長森遥南(はるな)選手(23)=アンリ・シャルパンティエ=は順位決定戦を前に実感した。
同じレースに挑む選手7人のうち、世界ランキングの順位が空欄なのは自分だけ。画面に表示された一覧を見て「やっば」と思ったが、そうそうたる面々に気後れせず「楽しまないと」とリンクに立った。
強化指定選手ではなかったが、最終選考会での大逆転で五輪への切符を手にした。大抜てきの重圧に負けそうなときもあったが、周囲の応援を力に変えてきた。
とりわけ大きな励みになったのが、フィギュアスケート女子で銀メダルを獲得した坂本花織選手(25)=シスメックス=の活躍だ。同じ兵庫県出身で旧知の仲。3冠に輝き、五輪への道を開いた2025年12月の全日本選手権の直前も、坂本選手がグランプリ(GP)ファイナルのショートプログラムで出遅れたもののフリーで巻き返した姿に力をもらった。19日のフリーの演技を見たといい、「ずっと勇気をもらっている」と話す。
日本人選手で唯一進出した準決勝は追い越すチャンスを狙ったが5着に終わった。順位決定戦は6着で最終順位は13位だった。直後の決勝はリンクサイドで観戦した。表彰台の上位2位を占めたのは体格が似ている韓国の選手で「自分たちにも全然未来はある。4年後はこの舞台に帰ってきたい」。
勝負勘は世界にも通用する。そう手応えを感じた一方で、一蹴りの強さやスピードの違いを痛感した。「学べるものはすべて学んだので今、強いです。私は」。長野大会以来28年ぶりの悲願のメダルがかなわず、重苦しいムードが漂うショートトラック日本勢の中で、からりと明るい笑顔を見せた。【ミラノ椋田佳代】
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