ウルトラマンとカープ選手が協力 「地球の平和守る」ユニホーム誕生

2025/10/06 07:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 長崎、広島から平和の大切さを発信しようと、サッカーのユニホームとして10年前から企画・展開してきた「ピースユニホーム」に、野球バージョンが初めて登場した。

 地球の平和を守るウルトラマンともコラボし、プロ野球・広島カープの選手の協力も得て、期間限定で販売している。

 ピースユニホームは、スポーツ用品メーカー「ヒュンメル」(本社・デンマーク)とサッカーJ2のV・ファーレン長崎が、戦後70年の節目の2015年に夏季限定で発売したのが始まりだ。

 その後は広島と長崎のサッカーU15(15歳以下)選抜チームによる「ピースマッチ」で着用されるなど、デザインや舞台を変えながら企画が続いている。

 この活動に、特撮ヒーローのウルトラマンを制作した円谷プロダクション(東京都渋谷区)が共感。日本でヒュンメルブランドを展開するスポーツ用品メーカー「エスエスケイ(SSK)」(大阪市)とウルトラマンのコラボ商品を検討してきた。

 SSKは野球用品を多く扱っており、サッカーだけでなくボタンタイプの野球ユニホームバージョンも作ることにした。

 戦後80年となる今年8月のピースマッチ向けに発表したユニホームをベースに、ウルトラマンだけでなく、バルタン星人やピグモンなどの怪獣をデザインに盛り込んだ。

 広島と長崎に原子爆弾が投下された日を示す「86」と「89」の数字も入れ、野球、サッカーそれぞれのバージョンとも、オレンジと青の2色を製作した。

 SSKの用具を使う広島カープの秋山翔吾選手、栗林良吏投手、矢野雅哉選手が野球バージョンのピースユニホームを着て、モデルとして取り組みに協力した。

 秋山選手は「平和だからこそ野球を、スポーツを楽しめるということへの感謝を胸にプレーを続けたい」と話している。

 商品の予約は10月19日まで、SSKの通販サイトと円谷プロオンラインストアで受け付けている。サッカーバージョンは1万1000円(税込み)、野球バージョンは1万4300円(同)。売り上げの一部は、被災地支援などをしている「ウルトラマン基金」に寄付する。

 SSKの広報担当者は「広島や長崎では平和への思いが強い。ユニホームを通じて平和について考えるきっかけになれば」と話している。【江連能弘】

毎日新聞

スポーツ

スポーツ一覧>

注目の情報