大の里、本来の相撲で連敗阻止 阿炎に逆襲 大相撲名古屋場所

2025/07/17 21:15 

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 ◇大相撲名古屋場所5日目(17日、愛知・IGアリーナ)

 ◇○大の里 押し出し 阿炎●

 2日連続で不覚を取るわけにはいかない。新横綱・大の里は一気に前に出る本来の相撲を取り戻し、阿炎を退けた。

 相手は4日目に豊昇龍に土を付けた「くせ者」。阿炎の長い腕を生かしたもろ手突きと右のど輪に、体をのけぞらせながら残す。たまらず引いた相手に逆襲すると、危なげなく押して俵を割らせた。

 4日目は王鵬に対して悪癖の引き技から敗れ、初めて金星を配給した。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は「集中力が少し足りなかった」と指摘したが、この日は違った。気持ちを整えて土俵に上がり、「(相手がもろ手突きでくると)しっかり考えていた。落ち着いて対応できた」とうなずいた。

 今年初場所後に昇進した先輩横綱の豊昇龍が17日から休場することになった。「一人横綱」となり、優勝争いをけん引する責任が増したが、「一日一番集中してやっていく」と意に介さない。

 師匠が「大事」と強調していた序盤の5日間を4勝1敗で終え、「しっかり体は動いている」と語る。

 以前、「優勝を考えたら足をすくわれる。(優勝は)『降ってくるもの』だと思っている」と語って夏場所を制し、綱取りに成功した大の里だ。番付最高位を極めても、その心構えは変わらない。【黒詰拓也】

毎日新聞

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