モチモチ「スクイーズ」世界でブーム 発がん性物質や破裂事故も

2026/08/16 11:04 

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 ぷにぷに、モチモチした触感が癒やされる――。

 手で握った時の独特の感触を楽しむおもちゃ「スクイーズ」が、日本を含む世界各地でブームとなっている。7月には米紙ニューヨーク・タイムズもその人気ぶりを特集したほどだ。一方、安全基準を満たさない商品の事故も相次ぎ、各国で安全性への懸念が高まっている。

 ◇ストレス解消に大人もハマる

 タイの首都バンコクのチャイナタウンにある卸売り街「サンペン市場」。おもちゃや雑貨の店が軒を連ねる通りには、パンなどの食べ物や動物の形をした色鮮やかなスクイーズがずらりと並ぶ。子連れ客だけでなく、若者らも実際に触感を確認しながら、商品を吟味していた。

 10年以上前からスクイーズを扱う専門店「Chawa」のオーナー、ギブさん(40)によると、タイでは今年に入ってから人気が高まり、6~7月にピークを迎えた。一時は店内に入りきらないほどの客が殺到したという。「国内で売れすぎて、今年は海外への輸出をやめたほど」と語る。

 スクイーズには、発泡ウレタンなどのスポンジ素材やジェルなどが使われており、握ったり潰したりした時の触感や、形が変化する様子を楽しむ。SNSで人気に火が付き、友人同士で交換したり、自作したりする動画も数百万回規模で再生されている。子どもだけでなく、ストレス解消目的で購入する大人も多い。

 ◇皮膚移植必要になったケースも

 一方、各国で安全性への懸念も浮上している。

 タイ当局は今月2日、サンペン市場を立ち入り調査し、安全基準を満たしていないスクイーズ約2万個を押収したと発表した。英BBCによると、英国でも発がん性が指摘されるベンゼンなどの有害物質が一部の商品から検出され、英当局が回収を呼びかけた。

 「加熱」による事故も相次ぐ。欧米メディアによると、米国では1月、9歳の男児が電子レンジで加熱したところ、スクイーズが破裂してジェルが飛び散り、顔や手に重いやけどを負った。英国の小児病院でも過去8カ月間で6人が同様の事故で治療を受けた。中には皮膚移植が必要になったケースもあったという。米国では、高温の車内などに放置されたスクイーズが破裂し、子どもがやけどを負う事故も相次いでいる。

 一連の報道は、安全基準を満たした商品を扱う店にも影響している。ギブさんは「うちの商品は基準を満たしているが、最近はネガティブな報道の影響もあり、売り上げがピーク時の半分以下になった」と肩を落とした。【バンコク国本愛】

毎日新聞

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