三重、県民アンケ巡る住民監査請求を棄却 違法性否定

2026/05/20 21:10 

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 三重県が外国籍職員の採用取りやめ検討の判断材料にするとしている「みえ県民1万人アンケート」を巡って、業務委託費の損害賠償などを求めた住民監査請求について、県監査委員は請求を棄却した。決定は15日付。アンケートの対象から外国人が除外されていることについて「意図的とは認められない」などとその違法性を否定した。

 県は1~2月に実施したアンケートに国籍要件に関する質問を設け、結果を最終判断の参考にするとしている。これを受け、伊賀市の竹本昇さん(76)が3月に住民監査請求を提出。アンケートの対象が選挙人名簿から抽出され、外国籍の住民が排除されているのは地方自治法などに反すると指摘した。また国籍要件に関する質問は一見勝之知事の独断で追加されたとし、「アンケートを私的に利用した」と主張していた。

 県監査委は選挙人名簿からの抽出について、外国籍住民が含まれていないことを隠していたという証拠がないことや、前回までの県民アンケートでも同様の調査方法だったことなどから「委託契約を無効とするほどの違法性を帯びているとまでは言えない」と結論づけた。

 知事の独断という指摘には「客観的な証拠はなく、仮にそうであっても職員採用という知事の職務に属する事項なので私的利用ではない」とした。また付言で「調査対象者の抽出方法に対して県民に明確に伝わるように配慮し、外国籍住民も対象とするなど多様な県民の声を県政運営に生かすべきだ」と助言した。

 請求人の代理人を務める金銘愛(キム・ミョンエ)弁護士は「納得できるものではない。民事訴訟を起こすことも視野に、今後の対応を請求人と協議する。県は監査委員の付言を真摯(しんし)に受け止めてほしい」と話した。【長谷山寧音】

毎日新聞

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