製紙廃液の「眠れる資源」からプラ原料生産 長岡技科大など開発
製紙廃液を分解し、プラスチックの原料となる物質を世界トップクラスの高い効率で生産できる細菌を作ったと、長岡技術科学大などの研究チームが発表した。この物質から作ったプラスチックは環境中で分解されやすい。チームは、石油に依存しない持続可能なプラスチックに道をひらく成果だとしている。
樹木に含まれる有機物の約4分の1は「リグニン」という物質が占める。リグニンは製紙の過程で廃液になるが、不均一で複雑な構造をしており利用が難しく「眠れる資源」とされてきた。
チームは、約40年前に発見されたリグニンを分解する細菌「SYK-6」に着目。一部の遺伝子を壊し、リグニンを含む廃液を分解させたところ、プラスチックの原料となる「PDC」という有機物を高効率で生産できることがわかった。この細菌は遺伝子組み換えをしていないため、規制を受けずに簡単に利用できる利点もある。
PDCからプラスチックを作る研究も進められている。高コストなどの課題はあるが、石油由来のプラスチックを代替することも可能だという。チームの上村直史・長岡技科大准教授は「リグニンは煮ても焼いても食えないと言われるほど役に立たない物質だった。リグニンからプラスチックを作れる時代が来るのが夢だ」と話した。
成果は3月24日付の米学術誌に掲載された。【酒造唯】
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