選挙期間中のSNS偽・誤情報対策へ 有識者検討会が初会合 宮城
昨年10月の宮城県知事選でSNSを中心に流言飛語が飛び交ったことを受け、県は16日、選挙期間中の偽・誤情報や中傷対策などを話し合う有識者検討会の初会合を開いた。憲法や情報法が専門の曽我部真裕・京都大大学院教授は「中傷や偽・誤情報の拡散という深刻な問題も顕在化し、選挙に及ぼす影響は無視できない。宮城モデルとして、他県や国に参照されるような先導的な取り組みにしたい」と述べた。
検討会は、現行制度を前提に表現の自由などに配慮したうえで、民間主体の取り組みを円滑に進める環境整備の方策を探る。情報工学や人工知能(AI)、法律などの専門家8人で構成され、夏ごろをめどに提言案をまとめる。
NPO法人メディアージ常務理事の漆田義孝氏は言論をゆがめるような情報への対策や規制は必要だと指摘。しかし、行政など公的機関が発信すると「『権力による擁護』と受け止められるリスクがある」とする。「ファクトチェックの主体は有権者個人であることが理想」と述べ、県民に政治や行政に関心を向けてもらえるような情報発信方法の定期的な見直しを提案した。
古田大輔・日本ファクトチェックセンター編集長は対策について「ファクトチェックだけでは不十分」としつつ、誤った情報の拡散の歯止めや再拡散の予防などの効果があると説明。新たな組織をつくる場合、責任の所在や検閲との線引きなどを課題に挙げた。
知事選では候補者らに関する中傷や真偽不明の情報がSNS上で発信・拡散された。村井嘉浩知事は選挙期間中、事実に基づかない中傷があるとして「毅然(きぜん)と対応する」と発信。法的措置に向けた検討を続けている。知事選後、村井知事は「県として第三者的な立場で選挙のファクトチェックができるかの検討」を幹部に指示していた。【山中宏之】
検討会の構成メンバーは次の通り。(敬称略)
座長=曽我部真裕▽漆田義孝▽河村和徳(拓殖大教授)▽澁谷遊野(東京大大学院准教授)▽鈴木潤(東北大言語AI研究センター長)▽高橋広希(弁護士)▽西土彰一郎(東北大大学院教授)▽古田大輔
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