激増中アミューズメントカジノ 6割「違法行為」 初の立ち入り調査

2025/12/23 16:48 

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 「アミューズメントカジノ」と呼ばれる店が近年、増えている。利用客はバカラやポーカー、ルーレットに興じ、酒を飲む。ただし現金は賭けない。法律上はゲームセンターと同じ分類で扱われる。ただ、必ずしも合法と言い切れない実態が、警察による立ち入り調査で明らかになった。

 警視庁保安課は22日、東京都内にある80店に初めて一斉の立ち入り調査をしたところ、48店で風営法違反に当たる行為が確認されたと公表した。

 一般的に、アミューズメントカジノでは、客はチップを買って店内でのゲームに使う。チップはゲームに勝つことで得られるが、食事代など有料サービスの支払いに充てることは、風営法で禁じられている。賭博性が出てしまうからだ。チップの店外への持ち出しや、店が客のチップを保管することを示す書類(預かり証)を発行することも認められていない。

 しかし警視庁によると、48店ではチップを賞品や有料サービスに使えるポイントと交換したり、保有チップ数を客がアプリで確認できるようにしたりしていた。

 アミューズメントカジノは都内に200店ほどあり、4年前から3倍以上に増えた。急激な増加に伴い、保安課幹部は「従業員も違反行為を知らない実態がある」と話す。

 また警視庁は、各店で使われているサービスについても調査。69店で、加盟店では使える共通ポイント「ウェブコイン」が導入されていたという。

 今回、警視庁は「営業実態の把握や適正営業に向けた指導」のために立ち入った。今後は啓発を進め、違法性のある営業が確認されれば摘発する。【菅野蘭】

毎日新聞

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